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過去形と過去進行形の違いは、「ある時に集中しているかどうか」
中学生の時に過去形と過去進行形を習いますが、日本語では過去形が「~した」、過去進行形が「~していた」と、自然に使いこなせます。しかし、英語になると途端に使い分けが出来なくなるもの。このページではイメージから過去形と過去進行形の違いを解説していきます。
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過去形と過去進行形の違い
最初に結論を言うと、2つの時制の違いは「ある時に動作を継続していたかどうか」です。過去形は過去の事実を淡々と話しているのに対し、過去進行形はその動作が「継続して」行われていた「ある時」にフォーカスして話をしています。過去形は事実を単に述べるだけなので、「ある時」の描写は必ずしも必要ではありません。しかし、過去進行形は「ある時」にフォーカスした状態なので、通常は「ある時」を表す言葉と一緒に用います。また、過去進行形では「継続」して動作が行われていることにも注意しましょう。その瞬間には動作が行われていましたが、その前後のことは分かりません。例文を見てみましょう。
例文
- He read the book yesterday.
「彼は昨日その本を読んだ(読み終わった)。」
- He was reading the book when his mother came back.
「彼のお母さんが帰ってきたとき、彼はその本を読んでいた(読み終わったか分からない)」
「read」などの過去形が表すのは単純な過去の事実です。「~した」という事実を表すだけなので、「昨日」を表すyesterdayなどの語句はあってもなくても構いません。
これに対し過去進行形は、「~のとき…していた」という訳が当てはまり、過去の「ある時」に注目した時制となります。過去進行形では、「ある時」に意識を集中しているので、「ある時」を表す語句がないと基本的に使えません。例えば、「その時」を表す"then"や、「~のとき」を表す"when~"などと一緒に用います。
日本語とは感覚が違う部分もあるので、日本語の「~していた」と、英語の過去進行形をそのまま対比することは難しいと思います。英語の過去進行形は英語として学習しましょう。
ココがポイント
過去形と過去進行形の違いは、動作が「ある時」に「継続」して行われていたかどうか。
過去形の使い方
過去形の詳しい使い方はこちらのページを見て下さい。
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過去形と過去進行形の違いを理解するために、いくつかそれぞれの例文を見てみましょう。
過去形の例文
- I went to a consert on Friday.
「私は金曜日にコンサートに行った。」
- She bought a new dress for the wedding party.
「彼女は新しいドレスを結婚式のパーティー用に買った。」
- I moved to Nagoya when I was two.
「私は2歳の時に名古屋に引っ越しました。」
過去形の文では、「~した」という過去の事実を述べています。「~した」と話すだけなので、「昨日」などの語句は必ずしも必要ではありません。また、過去形は「過去の事実」を表すので、その動作はその時点で終了しています。「昨日サッカーをしたんだ。」と言えば、昨日の時点でサッカーはきっぱり終わったことになります。
I moved to Nagoya when I was two.
過去形でも「ある時」に注目する部分は変わりませんが、過去進行形では「継続」の意味が発生します。この例文では、"when"という語句を使って「~のとき」と「ある時」に注目していますが、引っ越したという動作は「継続」していません。ずっと引っ越し「続ける」ことは出来ませんよね。引っ越しが2歳の時に終わったという事実を表しているだけなので、過去形を用いるのが正しいです。
過去形のエッセンスは、動作が終わった事実を淡々と述べる部分にあります。
ココがポイント
過去形は動作が終わった事実を淡々と述べるだけ。
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過去進行形とは?
過去進行形の例文
- We were playing with Splatoon when Paul came home.
「私たちはポールが帰ってきたとき、スプラトゥーンで遊んでいた。」
- What was you doing then? - I was reading some books.
「その時何してたの?-何冊か本を読んでいたよ。」
- Paul was running at that time.
「ポールはその時走っていました。」
過去進行形は、過去の「ある時」に動作を「継続」している時制です。「~のとき…していた」という訳が日本語だと当てはまります。過去形と違う部分は「継続」で、「ある時」に何らかの動作が「継続」されていたことを表します。過去形だと、「~した」という単発の動作(=すでに終わっている)を表しますが、過去進行形では、その時点でその動作がまだ終了していないことを表します。その時点では、その動作がまだ継続している途中なのです。
We were playing with Splatoon when Paul came home.
「ポールが家に帰ってきたとき、私たちはスプラトゥーンをしていました。」という例文です。家に帰ってきた時点では、私たちはまだスプラトゥーンをしており、ゲームをプレイするという動作が継続していることを表します。ポールが家に帰ってきた瞬間にスプラトゥーンをしていただけなので、帰ってくる前はいつからプレイしていたのか分かりませんし、帰ってきた後にいつまでプレイしていたのかもわかりません。ただ、その瞬間にはプレイしていた、ということを表すだけです。
What was you doing then? - I was reading some books.
今度は疑問文に対する応答です。その時何してたの? という過去進行形の疑問文に対し、答え方はもちろん過去進行形なので、何冊か本を読んでいたよという答えになっています。過去進行形(be+ing)で聞かれたら、同じく過去進行形で返します。この場合、疑問文に"then"という「ある時」を表す語句が入っているので、答えの"I was reading some books."の中では"then"を省略しています。このように、会話文の中では過去進行形でも、「ある時」を表す語句が入っていない場合があるので注意しましょう。ただし、"then"「その時」という瞬間に、本を読んでいただけ(=継続)で、その前後については言及されておらず、本を読み終わったかどうかは分かりません。
Paul was running at that time.
ポールはその時走っていました、という過去進行形の文です。"at that time"「その時」という「ある時」を表す語句を伴っていることに注意しましょう。その時点ではポールが走っていたことを表します。
ココがポイント
過去進行形は、「ある時」に動作が「継続」して行われている。
まとめ
過去形と過去進行形の違いは分かったでしょうか。2つの違いは、「ある時」に動作が「継続」していたかどうかです。この2つの時制は日本語と対応させることが難しい部分もあり、英語特有の感覚を言えます。英語は英語として学習することで、効率的に英語を出来るようになりましょう。